占い師で起業する方法

占い師としての起業は、自分の直感や占術のスキルを活かし、人々の悩みや迷いを解決する魅力的な仕事といえるかもしれません。最近では、SNSを活用した集客手法も広がり、個人が成功しやすい環境が整っています。しかし、単に占いができるだけでは厳しく、マーケティングやブランディング、顧客との信頼関係構築なども重要なポイントとなります。

今回は占い師として起業する方法について見ていきたいと思います。

占い師とは?

占い師とは、占術を用いて顧客の悩みや未来について助言を与える専門家のことを指します。古くから世界各地に存在し、時代や文化ごとに異なる占術が発展してきました。具体的には、タロットカードや四柱推命、西洋占星術、手相、数秘術、風水など多岐にわたる手法があり、それぞれ独自の理論と解釈の仕方があります。

占い師の役割は単に未来を予測することにとどまらず、相談者の心理を読み取り、的確なアドバイスを提供することにあります。人生の分岐点や迷いの中、不安や疑問を抱える人に対して、占い師が示す言葉や指針が前向きな決断をする手助けとなっていくことがあります。そのため、占い師には単に占いの技術だけでなく、カウンセリング力やコミュニケーション能力が備わっていることが大事です。

なお現代の占い師は、対面鑑定に加えてオンライン鑑定や電話占い、SNSを活用した発信など、多様な方法で活動の場を広げています。一昔前は、占いの館や限られた店舗でのみ鑑定を行うスタイルが一般的だったものの、現在は自宅やレンタルオフィスなどのスペースを活用して占いを行える環境もあり、副業やフリーランスとして占い師を目指す人も増えているようです。

占い師として起業するのに必要なスキル

占い師として独立起業し活躍するためには、単なる占術の知識や技術だけでなく、相談者の心理を理解し、適切に対応できる幅広い能力が求められます。そのため、次のようなスキルを持っておくとよいとされています。

占術の知識と実践力

占いの基本は、扱う占術の深い知識と実践力にあります。一口に占いと言ってもさまざまな種類があり、それぞれの特徴や活用方法を理解することが重要です。

タロット占い

タロットカードは、大アルカナ22枚と小アルカナ56枚、合計78枚から成り立っているもので、それぞれのカードには固有の象徴が描かれており、単純な「良い・悪い」の解釈にとどまらず、多層的な意味を持ちます。

タロット占いでは、ただカードの意味を覚えるだけではなく相談者の状況に応じた適切な解釈をすること、カードの流れをストーリーとして読むことが的確なリーディングにつながるとされています。

手相占い

手相占いは、手のひらに刻まれた線や丘の形、指の長さなどを分析し、その人の性格や運命の流れを読み解く占術です。手相を読む際には、大きく分けて「手のひらの線」「手の形や厚み」「指の特徴」「手の丘」の四つの要素を総合的に判断しますが、複数の要素を組み合わせることで、より精度の高い占いが可能になります。

手相占いは、単なる運勢の判断ではなく「自分の生き方を見つめ直し、より良い未来へと進むためのガイド」として活用するものです。刻まれた線や丘の形を読み解くことで、顧客の持つ可能性や課題を明らかにし、人生の選択肢を広げてあげることができます。

四柱推命

四柱推命は、中国を起源とする占術であり、「生まれた年・月・日・時間」の四つの要素を基に、その人の性格・運命・才能・人生の流れを読み解く体系的な占いです。東洋占星術の中でも特に精密で統計学的な要素を含むことから、「最も的中率が高い占いのひとつ」とされています。

西洋占星術

西洋占星術は、地球から見た天体の動きと人間の運命を結びつける学問です。「ホロスコープ(出生図)」を用いてその人の性格や才能、人生のテーマ、運勢の流れを読み解く占術で、古代バビロニアで発祥、ギリシャ・ローマを経て発展し、現代に至るまで長い歴史の中で体系化されてきました。

西洋占星術では、ホロスコープを解読するために「10天体」「12星座」「12ハウス」「アスペクト」という4つの要素を組み合わせて分析しますが、これらが複雑に絡み合うことで、ひとつの人生の設計図が浮かび上がってきます。

数秘術

数秘術は、生年月日や名前に秘められた数字を解析し、その人の性格や才能、人生の目的、運命の流れを読み解く占術です。起源は古代ギリシャの数学者ピタゴラスの数論にさかのぼるとも言われ、数字には単なる数量的な意味だけでなく、宇宙の法則を象徴するスピリチュアルな力が宿ると考えられています。

コミュニケーションスキル

占い師は「当てること」だけが仕事ではありません。相談者の悩みを聞き、寄り添い、適切な言葉でアドバイスを伝えることが大切です。そのため「傾聴力」「共感力」「説得力」といったスキルが必要となります。

セルフブランディング力

占い師として活動する場合、単に占いの技術があるだけでは成功しません。個人で独立起業し活動する場合には、集客やセルフブランディングが不可欠です。

たとえば、セルフブランディングにおいては、自分の占いスタイルや強みを明確にし、独自性を打ち出すといったことが有効です。具体的には「恋愛専門」「仕事運に強い」など、ターゲットを絞ることでファンを獲得しやすくなります。また、昨今はSNSやブログの活用が有効です。Instagram、X、YouTube、ブログなどを活用して占いの魅力や活動内容を発信しましょう。その際には無料の占いコラムや動画を提供することで、知名度を上げることができる可能性が高まります。

占い師として独立起業するのに必要な資格

占い師になるために必須とされる資格はありません。ですから、特定の資格を持っていなくても占いの知識や技術を習得すれば誰でも占い師として活動することができます。

とはいえ、占いの技術を証明して信頼性を高めるためには、民間資格を取得したり、専門的な勉強を積むことが大事となります。以下に取得しておくとよい資格をいくつか紹介します。

タロットカード士資格認定試験(日本占い師協会)

日本占い師協会が主催の「タロットカード士資格認定試験」は、タロットカードの基本原理からスプレッド技術、カードリーディングまで、幅広い知識と技術を証明する資格となっています。これにより、人々の問題解決や未来の洞察をサポートする専門家としての道が開ける可能性が高まります。

手相リーディングマスター(日本能力開発推進協会)

日本能力開発推進協会主催の「手相リーディングマスター」は、手相の基本知識をはじめ、手相鑑定に必要な知識全般を審査対象としています。

四柱推命鑑定士資格認定試験(日本占い師協会)

日本占い師協会が主催の「四柱推命鑑定士資格認定試験」は、四柱推命の基本原理から命式の解析方法、運勢の見方に至るまで、幅広い知識と技能を証明する資格です。資格取得後、四柱推命を活用したコンサルティング、また個別セッションが可能となります。それ以外にも、セミナーやワークショップ開催といったプロモーション手法も見出せるチャンスが広がります。

占い師として独立起業した場合の収入

占い師としての収入は決して多いとは言えません。平均すると200~300万程度と言われており、人気度によってこの収入は変動します。当然、テレビへの出演や書籍出版により、知名度が上がれば収入増が大きく期待できます。最近ではSNSのフォロワーや登録数により広告収入や企業案件獲得も見出せるため、さらに収入を増やすことも可能です。

そのため、収入を増加させるためにはある程度の露出は避けられません。なかには、露出を控えたいと考える人もいるかもしれませんが、収入と反比例する現状をどう打破するかを検討する必要があります。

まとめ

占い師として起業するには、まず専門の占術を習得して、十分な実践経験を積むことが必須です。その後、オンライン鑑定や対面鑑定、占いサロン開業など、自分に合ったスタイルでの活動拠点を選びます。その際には、SNSやブログを活用して集客し、プロフィールや実績を明確に伝えることが信頼獲得につながります。

また、資格取得やカウンセリング技術の向上も、差別化のポイントになりますので、一度身に付けた技術をさらに向上させるべく、継続的な学びと発信を続けることで、占い師としての成功が見えてきます。

おすすめの記事