年末年始の忘年会や新年会で挨拶やスピーチをしなければならなくなり、どんなことを話していいか悩んでしまうことはありませんか?ビジネスにおける忘年会や新年会は年中行事の一つであるため、会社によっては、いつかは順番が回ってくるものだったりします。特に挨拶やスピーチは役職の高い人にその役目が回ってくることが多いですが、普段喋り慣れていないとドキドキしてしまってうまく喋ることができないかもしれません。
今回は忘年会・新年会挨拶のスピーチについてお伝えしていきます。
目次
忘年会とは?
忘年会は、年末に行われる日本の伝統的な社交イベントです。会社で行われる忘年会では、その年のビジネス上の苦労を労い、忘れて新しい年を迎えるための集まりとして行われます。「忘年」という言葉は、「年を忘れる」という意味で、その年の反省や困難を忘れて新年に向けて気持ちを新たにするという意図が込められています。
忘年会を開催する目的
忘年会を開催する目的には次のようなものがあるとされています。
一年間の感謝と労い
ビジネスにおける忘年会では、従業員同士や取引先の方などが1年間の努力を互いに労い合う機会が持たれる場となっています。
リフレッシュ
年末は特に忙しい時期でもあるため、忘年会でそのストレスを解消し、新しい年を前向きに迎えるためのリフレッシュの機会となることもあります。
チームの結束強化
同じ会社の上司や同僚と、仕事の現場以外の場所でリラックスして交流を深めることで、職場の結束を強化する効果もあります。普段は話しにくいことも、この場で軽く話せる雰囲気が生まれやすいとされています。
忘年会の挨拶の流れ
忘年会はプログラムに沿って進行されていきますが、要所要所において挨拶やスピーチの場が持たれます。一般的には次のような流れの中で挨拶やスピーチが行われます。
1.開会の挨拶(司会進行)
忘年会の始まりを知らせるために司会進行役が挨拶をします。幹事役の人がこの役割を担うことが多いです。
例:「皆さま、本日はお忙しい中、忘年会にお集まりいただき誠にありがとうございます。ただ今より、忘年会を始めさせていただきます。」
2.社長や部長などのスピーチ
社長や部長などの役職者が、今年1年の感謝やねぎらいの言葉を述べ、来年に向けての意気込みなどを話していきます。
例:「皆さん、今年1年お疲れ様でした。おかげさまで大きな成果を上げることができました。来年もさらに発展していくため、皆さんと一緒に頑張りたいと思います。」
3.乾杯の音頭
乾杯を行う役の方が音頭を取ります。一般的には3番目に偉い方が行うとされています。
例:「それでは、今年1年の労をねぎらい、来年のさらなる飛躍を祈念して、乾杯!」
4.会食・歓談
食事や飲み物を楽しみながら、和やかな雰囲気で交流を深めます。ここでは自由な会話がメインとなります。
5.中締めの挨拶
一段落ついた頃に中締めを行います。この挨拶は2番目に偉い人が行うことが多いです。
例:「皆さま、楽しい時間をお過ごしいただけているかと思いますが、ここで一旦、中締めのご挨拶をさせていただきます。これからも皆さまのご健勝と会社の発展をお祈りして、手締めを行います。」
6.手締め
忘年会を締めくくる際、手締めを行います。関東では「一本締め」、関西では「三本締め」が一般的です。
例:「では、一本締めで締めさせていただきます。よーっ!パン!」
7. 終了の挨拶
忘年会が終了する際には、司会者または幹事が最後の挨拶を行います。
例:「本日はご参加いただきありがとうございました。これにて忘年会を終了させていただきます。どうぞお気をつけてお帰りください。」
この流れを基本として、会社の雰囲気や規模に応じて、内容や順番を調整して進行します。
新年会とは?
一方、新年会とは、新年を迎えた際に、会社の仲間とともに新年のスタートを祝うための集まり・イベントのことを指します。年末の忘年会が「その年を忘れる」という意味合いがあるのに対して、新年会は「新しい年を迎え、前向きなスタートを切る」という祝賀の場として位置づけられています。
新年会を開催する目的
新年会を開催する目的には次のようなものがあるとされています。
新年の挨拶
新年会は、新年を迎えて初めて顔を合わせる機会として、改めて新年の挨拶を行う場となります。個人として、あるいは会社やチーム全体として、今年1年の目標や抱負を語り合ったり、新しい年に向けての意気込みを共有し、士気を高める場にもなります。
新年会の挨拶・スピーチの流れ
新年会の挨拶やスピーチは、内容は異なるものの基本的には忘年会と同じような流れで進んでいきます。以下は一般的な新年会の流れです。
1.開会の挨拶(司会進行)
司会者または幹事が、新年会のスタートを宣言、新年会を始める挨拶を行います。
例:「皆さま、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。本日はお忙しい中、新年会にお集まりいただきありがとうございます。それでは、これより新年会を始めさせていただきます。」
2.社長や部長などの新年のスピーチ
社長や部長などの役職者が新年の挨拶とともに、昨年の振り返りや今年の抱負についてスピーチを行います。場合によっては、参加者への感謝の言葉や会社の方針を示すこともあります。
例:「皆さん、改めまして、明けましておめでとうございます。昨年は皆さんの努力のおかげで多くの成果をあげることができました。今年も、さらなる成長と挑戦を続ける1年にしていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。」
3.乾杯の挨拶
乾杯の挨拶を行うのは、一般的には部長などの役職者になることが多いです。簡単な新年の抱負やエールを述べ、乾杯の音頭を取ります。
例:「それでは、皆さんの健康と今年一年の成功を祈願して、乾杯!」
4.会食・歓談
食事や飲み物を楽しみながら、リラックスした雰囲気の中で交流を深めます。この時間は特に自由に過ごすことが多いです。
5.中締めの挨拶
新年会の途中で一区切りつけるために、2番目に偉い人が中締めの挨拶を行います。
例:「皆さま、楽しい時間をお過ごしいただけていますでしょうか。ここで中締めのご挨拶をさせていただきます。今年1年、皆様のご健康とご活躍をお祈りして、締めのご挨拶とさせていただきます。」
6.手締め(一本締め、三本締めなど)
忘年会の時と同様、手締めを行いますが、音頭を取るのは司会者または幹事となります。
例:「では、皆さんのさらなる活躍を願って、一本締めを行います。よーっ!パン!」
7.終了の挨拶
新年会の終わりには、司会者または幹事が最後の挨拶を行います。
例:「皆さま、本日は新年会にご参加いただきありがとうございました。今年1年、皆さんと共に素晴らしい成果を達成できることを楽しみにしています。これにて新年会を終了させていただきます。どうぞお気をつけてお帰りください。」
こちらで紹介した流れに伴う挨拶やスピーチを参考に、会社の雰囲気に合わせた挨拶の内容や進行を考えて調整してみるとよいでしょう。