昨今、世の中の物価上昇に伴い買い控えする人も増えており、今保有している商品を修理して使う「リペアサービス」が注目を集めています。
リペアサービスによって修理された製品や設備は、新品に買い替えるよりも安価に済むことも多く、非常に大きな経済的メリットがあります。
特に高額な家電やパソコン、ブランド品、衣類、自動車等の修理に関しては、そのニーズが高く、これからますます需要が伸びる業界と言えるかもしれません。
そんなリペアサービスで起業しようと考えた場合には、どのような手順を踏んだらいいのでしょうか?今回はリペアサービスで起業する方法について見ていきたいと思います。
目次
リペアサービスとは?
リペアサービスとは、故障や損傷した製品や設備を修理・補修するサービスのことを指します。電化製品、ITツール(パソコンやプリンターなど)、自動車、家具、衣服、靴などの多くの分野でリペアサービスが行われています。
リペアサービスは、日常的に使用される製品や設備が対象となる、常に一定の需要があります。
家電製品、自動車、家具、電子機器、衣類など、日々の生活で使用されるアイテムが故障することは避けられないため、修理サービスへの依頼は定期的に発生します。
また、消費者は高価な製品をすぐに買い替えるよりも修理を選ぶ傾向が強まっているため、リペアサービスの需要は安定して見込めます。
リペアサービスが起業するのにおすすめの理由
リペアサービスが起業におすすめの理由としては、次のようなことが挙げられます。
低コストでの起業が可能
リペアサービスは、製品や設備の修理が主な仕事です。
特に、パソコンや小規模な家電製品、衣類、靴などの比較的小さな製品や商品を修理する場合には、大きな店舗スペースは不要ですし、身一つで修理技術さえあれば比較的低コストで始められます。
起業時の課題のひとつに初期投資の捻出は大きなハードルとなりますが、リペアサービスであれば初期投資が少なく済む可能性が高い点はメリットとなります。
また修理するのに必要な道具や部品も、対象とする製品に特化することで無駄な在庫を抱えるリスクを抑えることができます。
安定した需要が見込める
基本的にリペアサービスで修理する製品や設備は、日常的に使用されるもの(家電製品、自動車、家具、電子機器、衣類など)が対象となるため、ある一定の需要が見込まれます。
また、製品をすぐに買い替えるより修理を選ぶ層が一定数いるため、リペアサービスの需要は安定して見込めるものとして認知されています。
環境に優しいビジネスモデル
環境に配慮した取り組みが求められている現代において、リペアサービスはサステナブルなビジネスとして社会的な評価も高まりやすいといった特徴があります。
特に消費者の環境意識が高まる中、廃棄物削減や再利用を推進する企業としての信頼が得られやすいビジネスモデルで起業することは、事業を展開する上での大きな強みとなり得ます。
保有スキルによる価値の提供が可能
リペアサービスで起業する場合、自身持つ技術力や専門知識を活かして問題を解決することが求められます。
特に、高度な技術が求められる修理業務は、他の業者との差別化が図りやすく、専門分野での信頼と評判を築くことができます。
また、技術的なスキルが求められるため、競争が激しい市場でも優位に立てる可能性があります。
リピーターが期待できる
修理を依頼する顧客は、利用したリペアサービスに満足すれば、再び同じサービスを利用する傾向にあると言われています。
特に、家電やパソコンなどは一度修理すると再度不具合が発生する可能性があるため、信頼できるリペアサービス業者として関係性を気付くことができれば、リピーターになってくれる可能性は大です。
それにより、安定した収益を見込むことができ、長期的なビジネスの発展に繋がります。
さまざまな分野へのアプローチが可能
リペアサービスは、さまざまな製品を対象としてビジネス展開ができるため、幅広い市場にアプローチができます。
当然広告宣伝等のプロモーションは必要となりますが、ネットによるオンラインでの相談や依頼受付などのサービスを活用すれば、地域を超えた顧客との接点も作りやすくなります。
リペアサービスで起業する方法
リペアサービスで起業する方法には大きく2つあり、ひとつは「個人起業」、もうひとつは「フランチャイズに加盟」といった選択肢です。
まず一つ目の個人起業ですが、自ら得意とするジャンルでのリペアサービスを掲げて個人として企業経営を行っていくことを目指します。
開業準備から営業、修理、事務処理などすべてを自分の管理下で行っていくため、かなりハードルが高いですが、その分利益率を高く保つことができます。
特にリペアサービスは在庫を抱えるものではないこと、実店舗は特に必要ないため、コストをかけずに起業できます。
またフランチャイズに加盟する場合は、本部から出店ノウハウやサポートを受けながら運営を行っていけます。
集客支援等もあるので営業的には困らない部分もありますが、本部へのロイヤリティが発生するため、個人起業と比べると利益率は低くなってしまうデメリットがあります。
どちらを選ぶかは置かれている立場にもよりますが、しがらみを避けたい場合には個人起業を、営業で苦労したくない場合には、フランチャイズ加盟を選ぶのがおすすめです。
リペアサービスとしての収入
リペアサービスで起業した場合のメリットは、利益率が非常に高いことにあります。
一般的なビジネスと比べても仕入れがなく、人件費も自分一人でやれば大きくかかりません。
そうなれば、どんな製品の修理で利益を稼ぐかが勝負となります。
基本的に、高額な製品や設備の修理をすれば、当然ながら修理費を高く請求できます。
明確な年収水準を表したデータはありませんが、中には月収100万円以上を稼ぐリペアサービスの職人もいるようです。
技術がありさえすれば、やればやっただけ収入を増やせるので、自身の腕に自信がある方であれば、リペアサービスはおすすめの起業方法です。
まとめ
リペアサービスでの起業は、低コストで始められる点や安定した需要、環境に優しいビジネスモデルといった多くのメリットがあります。
また、修理に関する技術や専門知識を常にブラッシュアップしてくことで、競争が激しい市場でも差別化しやすくリピーターを獲得していくことができます。
最近はリペアサービスのフランチャイズも増えており、フランチャイズに加盟することで初期投資を抑えたり、営業支援を受けるといった形で事業をスタートする人もいます。
しかし、事業の運営方法にある程度の自由度を持ちたい方は、スモールビジネスとして個人でスタートしてみるのがよいでしょう。
オンラインで受付を行いお客様のもとに行って修理する、といったスタイルであれば店舗も不要です。
中には郵送で修理品を送ってもらい、修理したらまた送り返すなど一度もお客様と接触しなくても成り立つようなリペアサービスもありますので、自身に合ったスタイルで事業をスタートさせてみましょう。