リスケとは?ビジネスにおける使い方やマナーなど注意点について詳しく解説

ビジネス用語としてだけでなく、日常生活でも使われるようになった「リスケ」。普段何気なく使っているこの「リスケ」という言葉ですが、正式な使い方や使用する際のマナー、注意点についてきちんと把握していない人もいるかもしれません。

今回は「リスケ」の意味や使い方、使う際のマナーや注意点について詳しく見ていきます。

リスケとは?

「リスケ」とは、英語の「Reschedule(リスケジュール)」の略で、日本語では「予定変更」や「再スケジュール」を意味する言葉です。主にビジネスや日常会話で使われ、予定した打ち合わせの日程再調整や納期の延長などを行う場合に「リスケ」を使用します。 例えば、会議やミーティングの日程変更を依頼する際には「会議をリスケさせてください」といった使い方をします。また、銀行などの金融機関が債務者との返済計画を再調整する際にも「リスケ」という言葉が使われることがあります。

リスケと似た表現

一般的に「リスケ」という言葉は、ビジネスの現場で同僚やパートナー、また友人や知人との間で使われるカジュアルな表現です。そのため、目上の人や取引先、お客様に対しては「リスケ」という言葉を使わず、丁寧な表現を使う方が適切です。 リスケと似た表現としては、以下のようなものを使うとよいでしょう。

スケジュール変更

スケジュール変更とは、予定やスケジュールだけでなく、さまざまな事柄の変更を意味します。一般的によく使われる言葉で、「スケジュールを変更する」と言うことでリスケと同じ意味を持たせることができます。

延期

延期とは、予定を後の日時に延ばすことを意味します。リスケと少々異なり、具体的に予定を後日に移す場合に使います。例えば「会議を延期する」といった形で使用します。

再調整

再調整とは、予定やスケジュールを再度調整することを意味します。この時点ではまだ変更する日程は決まっておらず、場合によっては前倒しになることもあります。ビジネスシーンでは、「再調整をお願いできますか?」という表現が使われます。

先送り

先送りとは、予定や計画を当初のスケジュールよりも後回しにすることを意味します。「この件は先送りしましょう」といった形で、具体的な日程を決めずに後に回すことを指します。

キャンセル

キャンセルはリスケとは少々意味合いが異なりますが、予定自体を取り消す場合に使います。「リスケ」は予定の変更ですが、キャンセルの場合には完全に取り消すことを意味します。

例えば、何かしらの理由により「一旦明日の予定をキャンセルさせてください」といった場合、次にその予定が改めて組まれるかどうかは未定です。

リスケとドタキャンの違い

「リスケ」と「ドタキャン」は、どちらも予定に関する言葉ですが、意味とニュアンスが異なります。 リスケは、お互いの合意のもとでスケジュールを調整する前向きな意味合いが強く、別の日に再設定するなどの対応が取られます。通常、予定の変更が必要だと分かった時点で事前に行われるため、影響は最小限に抑えられます。

一方、ドタキャンは「直前キャンセル」を意味し、予定していた約束や会議を開始直前になってキャンセルすることを指します。ドタキャンは予定そのものを取り消すことになり、相手に大きな負担をかける可能性が高いです。
例えば、わざわざ得意先の会社に訪問したにもかかわらず、急遽打ち合わせができなくなった場合はドタキャンとなります。

この際、移動時間や交通費の負担を相手にかけさせてしまい、大きな迷惑をかけている点を反省しなければなりません。

リスケする際のマナーや注意点

リスケは、そう何度も行うものではなく、あくまでやむを得ない事情によってリスケせざるを得なくなった場合にのみ使う、伝家の宝刀のようなものとして捉えておきましょう。そのためには、リスケをする際のマナーや注意点について知っておく必要があります。

リスケを伝えるタイミングを見誤らない

リスケが必要だと分かった時点で、できるだけ早く相手に伝えることがとても重要です。早めに連絡することで、相手も他の予定を立てやすくなります。

リスケする際には相手の都合も考慮する

自分の都合でリスケを提案する場合には、相手のスケジュールや都合を考慮しましょう。無理なお願いにならないよう、できるだけ柔軟に対応することが大切です。また、相手の都合でリスケになった場合には、こちらから複数の候補を出して相手に伝えるとよいでしょう。

リスケ理由を明確にする

リスケの理由が明確であれば、相手も理解しやすくなります。特にビジネスの場では、リスケの理由を具体的に説明することで、誠実な対応を示すことができます。例えば、家庭の都合や自身の健康上の理由でリスケするのであれば理解を得やすいですが、ダブルブッキングが理由だと不信感を与える恐れがあります。

代替案を提示する

リスケを提案する際には、必ず代替案として別の日時や場所をすぐに提案するようにしましょう。相手に選択肢を与えることで、スムーズな調整が可能になります。

リスケは何度も行わない

リスケが頻繁に続くと、相手との信頼関係に影響を与える可能性があります。可能な限り、最初に設定した予定を守る努力をし、どうしてもリスケする場合は、一度に留めるように心がけましょう。

相手にはきちんとお詫びをする

リスケによっては相手に多大な迷惑をかける場合もあります。丁寧にお詫びの言葉を伝え、リスケを受け入れてくれたことに対して感謝の気持ちも添えることが大切です。

メールよりも電話のほうが誠意は伝わる

リスケの連絡は安易にメールで行いがちですが、メールの場合、相手が確認したかどうかがわからないことがあります。例えば、リスケを当日に申し出るためにメールした場合、相手が外出中や打ち合わせ中でメールを確認できないと、リスケの依頼に気づかないことがあります。電話で直接伝えることで、誠意が伝わりやすく、確実に連絡が行き渡ります。

くれぐれもそうならないように、リスケの連絡は電話で行うことを心掛けましょう。メールを送った後に改めて電話をしておくと、さらに安心です。また、電話のほうが誠意がきちんと伝わり、リスケを素直に受け入れてもらいやすくなります。

まとめ

リスケとは、「予定変更」や「再調整」を意味する言葉で、ビジネスや日常生活において頻繁に使用される一般的な用語です。この表現は非常にカジュアルであり、予定の変更や調整を指示する際に便利ですが、状況や相手によっては注意が必要です。リスケは、できる限り避けたい状況であるものの、どうしても必要な場合には適切に対応することが求められます。

リスケを行う際には、相手に対して失礼がないように丁寧な対応を心掛けることが重要です。特にビジネスシーンでは、目上の人や取引先に対してリスケというカジュアルな表現を用いると、失礼と受け取られる可能性があります。そのため、そのような場合には「予定の変更をお願い申し上げます」や「日程の再調整をお願い致します」といった、より丁寧でフォーマルな表現を使用するようにしましょう。

予定変更や調整は、どのような状況でも避けることができるのが理想ですが、急な事情や不可抗力の要因によってはどうしても避けられないことがあります。その際には、迅速かつ礼儀正しい対応を行い、相手に対して誠意を持って接することが大切です。リスケの際には、相手の立場や状況を考慮しながら、適切なコミュニケーションを心掛けることで、信頼関係を損なうことなく円滑に調整を進めることができるでしょう。

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