ビジネス現場でよく聞く「アグリー」とは?

ビジネス現場では、カタカナ用語がよく飛び交います。IT会社やコンサル会社、マーケティング関連企業ではその傾向が特に強く、日常的に使われるカタカナ用語がたくさんあります。ただし、気軽に使っていると、実は使い方を間違っていたということもあり得るので、使用には注意が必要です。

ここでは、ビジネス現場でよく聞く「アグリー」について、またその他のよく使われるカタカナ用語について見ていきましょう。

アグリーとは?

アグリーは英語の「Agree」から来ており、「賛成する」「同意する」という意味を持ちます。このAgreeは動詞ですが、「Agreement」という名詞もあり、「契約」や「合意」といった意味になります。

アグリーがビジネス現場でよく使われる理由は、会議などで同意か反対かを求められる際に、自分の意思表示を行うために利用されるからです。普通に「賛成です」と言う代わりに、「私もその意見にアグリーです」といった具合に使用されることがあります。

ただし、アグリーとカタカナで書くと分かりにくいですが、英語では「Agree」(同意する)以外にも、「Ugly」(醜い)という発音が似た単語が存在します。この2つの単語は発音が異なるため、日本人相手の場合にアグリーを使うのは問題ありませんが、ネイティブの前では、アグリーを使うと誤解を招く可能性があるので注意が必要です。

反対の場合は?ディスアグリー?

アグリーが「賛成する」「同意する」を意味することを説明しましたが、反対する場合はどのような言葉を使うのでしょうか?反対を意味する単語としては、「disagree(ディスアグリー)」があります。Agreeにdisを付けた否定形で、「意見が合わない」「同意しない」といった意味になります。

しかし、ビジネスの場では「ディスアグリーです」という表現は実際にはあまり使われません。「アグリーできない」といった表現が一般的です。英語では "I disagree (with you)" と言いますが、これだと表現が強すぎると感じられる場合もあるため、「I don't agree with you」という表現がよく使われます。

会議でよく耳にするカタカナ用語8選

アグリー以外にも、会議などでよく使われるカタカナ用語は数多くあります。以下に、そのような言葉と正しい意味や使い方を紹介します。

エビデンス

エビデンスとは「evidence」のことで、「証拠」「証明」を意味します。たとえば、「この情報のエビデンスはしっかりと取っておくこと」といった使われ方が一般的です。プレゼン資料などの作成において、またネット上の情報を参照した場合の出所を探る際にエビデンスはよく使われるので、覚えておきましょう。

イシュー

イシューとは「issue」のことで、「問題」「課題」といった意味を持ちます。ビジネス上の課題を表すのに、「このテーマのイシューは何だ」といったような形で使われます。

バッファ

バッファとは、「buffer」のことで、「余裕」「保存領域」などを意味します。もともとはコンピューターにおけるデータの一時保管場所を意味する言葉でしたが、それがビジネスの場でも使われるようになりました。たとえば、「この案件の納期はバッファを3日持たせてあります」といった具合に使います。時間や工数的な余裕を持たせたい場面などに使われるので覚えておきたいものです。

ジャストアイデア

ジャストアイデアとは「just idea」のことで、「その場で思い浮かんだ考え」のことを意味します。つまり、思い付きで鵜感がアイデアのことなので、根拠は特にないものの、アイデアが枯渇しているようなときに「これはジャストアイデアなのですが、〇〇というのはどうでしょうか?」といった形で使われます。

ペルソナ

ペルソナとは「persona」のことで、マーケティングの現場でよく使われます。意味としては「架空の人物やサービス像のこと」で、たとえば女性向けの商品販売を検討しているときに、「20代女性で独身、年収は300万、賃貸マンションに住み、平日は外食がベース」といった架空の人物を想定し、どのような商品販売を行っていくのが適切かを考えるのに使われます。言葉としては。「この商品のペルソナは誰なのか?」といった使われ方が一般的です。

ボトルネック

ボトルネックとは「bottleneck」のことで、その名の通り、瓶の首部分の狭くなった部分を意味します。つまり、現在抱えている問題や障害のことをボトルネックと言い、業務やプロジェクト振興における妨げとなる要因がその意味です。たとえば、「現在当該プロジェクトのボトルネックは、思った以上に集客に苦戦している点にあります」といった使われ方をします。

マイルストーン

マイルストーンとは「mile stone」のことで、プロジェクトのある部分での到達点(チェックポイント)のことを言います。もともとの意味は道路や鉄道の標識のことで、1マイルごとに石を置いて目印にしたことに由来しています。ビジネスの現場では、「このプロジェクトのマイルストーンは次のように設定されています」といった具合に使用されます。

ローンチ

ローンチとは「launch」のことを言います。新商品やサービスのリリースの際に使われる用語で、ロケットの打ち上げ等に使われていた言葉です。たとえば「この製品のローンチは令和〇年の5月を予定しています」といった具合に使われます。

プライオリティ

プライオリティとは「priority」のことで、「優先順位」を意味します。ビジネス以外にも使うことは多いですが、たとえば、「この案件におけるプライオリティは何なの?」といった具合に使われるのでよく耳にすることもあるのではないでしょうか。

言葉は日々進化・発展を遂げている

これまでに、ビジネスの現場でよく使われるカタカナ用語をいくつか紹介しました。10年ほど前には一般的でなかった言葉も、ITの発展に伴って浸透し、現在では広く使われています。言葉は常に進化し、発展しています。特に、マーケティングやIT用語は、英語をベースにしてカタカナ表記されることが多い分野です。これらの言葉は、特定の業界で一般的に使われているものであっても、他の業界では馴染みがない場合があります。そのため、カタカナ用語を使う際には、シチュエーションに応じて注意が必要です。カタカナ用語を過度に多用すると、お客様の印象を悪くすることがあります。そういった場合には、一般的な言葉に置き換えて配慮することが効果的です。

すべてのカタカナ用語を覚える必要はありませんが、ニュースなどで取り上げられるものについては、知っておくとビジネスがスムーズに進むことがあります。この機会に、上記で紹介したカタカナ用語を把握し、実践で活用してみましょう。

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