接待で最低限抑えておきたいマナー

接待は、「お客様をもてなすことが目的」で、関係を深めてビジネスを円滑に進める効果があります。
食事やお酒をともにすることで、仕事では知ることができなかった一面を知ることができ、より良好な関係を築くことができるのは、接待の大きなメリットです。
そこで、この記事では、接待で抑えておきたいマナーや、接待の準備から接待当日の流れを詳しく解説していきます。

接待で最低限抑えておきたいマナー

接待は、取引先やお客様と良好な人間関係を築くためにも重要な場です。
ですが、マナーを理解していないと、知らずに悪い印象を与えてしまうというリスクもあります。

せっかくのシーンを台無しにしないためにも、あらかじめ接待の基本的なマナーを押さえておきましょう。
話が途絶えないように気配りを怠らない
接待では、食事だけではなく「相手が楽しめるか」という気配りも重要なポイントです。

会話が途絶えたときには、「きどにたてかけし衣食住」を意識すると良いでしょう。
具体的には、「気候、趣味、ニュース、旅、テレビ、家庭、健康、仕事、衣服、食べ物、住まい」の話題は話が盛り上がりやすく、おすすめです。
さらに、相手の好みのテーマをあらかじめ情報収集しておくと、好印象を与えられます。

人は自分の話を聴いてくれる人に好意を持つため、相手の話に耳を傾ける姿勢を崩さないようにしましょう。

接待相手の好みやアレルギーに注意する

接待の目的は、相手に喜んでもらえることなので、まずは接待する相手の好みを把握しましょう。

年齢や性別、苦手な食材など、普段からさりげなく情報収集しておくと困りません。
特に、アレルギーがある場合、誰が何の食材がダメなのかを必ず確認しておく必要があります。
お店側も当日の急なメニュー変更に対応できないこともあるため、予約前に確認しておくと安心です。

香水・柔軟剤など匂いがあるものは避ける

料理を楽しむためには、匂いにも注意しましょう。
特に、日本料理やお寿司の場合、味付けが繊細で匂いが気になるものです。

また、香水はもちろんNGですが、柔軟剤や香り付きの制汗スプレー、外国製の化粧品などの匂いにも配慮が必要です。
身だしなみは目立ちすぎない服装でTPOに気を付ける
接待するなら、あまり主張の強くないスーツに、シンプルな腕時計といった服装が良いでしょう。

ひと目で高級とわかる宝飾品は避けるほうが無難です。

手土産や2次会のセッティングも忘れずに

接待では手土産を渡すことも多いですが、荷物になるので帰り際に渡すように心がけましょう。

お土産は、お店で販売している物なら事前に準備してもらい、持ち込みの場合は会食中だけお店に預かってもらうとスムーズに手渡せます。

接待は事前準備が重要

ビジネスには事前準備が重要ですが、接待も例外ではありません。
当日までの準備ができているかどうかで、接待の成功にも大きく影響します。

日程調整:余裕を持って1ヶ月前には予定を立てる

まず、先方との日取りを調整することから始めます。
接待の日取りは、およそ1ヶ月前に余裕を持ったスケジューリングを行いましょう。

先方の日程調整はもちろん、社内の人間の予定もあるため、計画的に進めなければなりません。

特に、忘年会シーズン(12月~1月)や、歓送迎会シーズン(3月~4月)、お盆休み(8月の中頃)の前後などは予定が埋まりやすく、お店の予約も取りにくい時期なので、注意が必要です。

日程調整は、おおよその日時を決めたら、候補日を複数挙げて先方の返事を待ちましょう。
具体的な日程調整を進める時は、メールで連絡すると後から確認できるので安心です。

お店選び

接待相手の好みやアレルギーによって、お店を選びます。
予約の際にこちらの希望を伝えておくことで、お店側も配慮して対応してくれます。

最低限、以下の情報は伝えておきましょう。

  • 利用したい日時
  • 利用目的
  • 人数(接待する側、される側それぞれ)
  • 苦手食材、アレルギーがあるか
  • 予算

予約の時点で会食での利用であることを共有し、おすすめな料理・お酒などを相談しておくとスムーズに進められます。

ほかにも、できるだけ静かな個室を選ぶとじっくり話ができるほか、相手が帰りやすい場所にすると好印象を与えられます。

さらに念を入れるなら、お店を選んだら一度実際に食事をするのもおすすめです。
味見はもちろん、化粧室の位置の確認や、支払い方など、細かな情報も確認できます。

本番の接待で慌てないためにも、事前に予行練習しておくと良いでしょう。

お店が決定したら先方にメールで連絡

お店が決まったら、遅くとも会食の1週間前までには先方へ連絡を入れましょう。

連絡を入れる方法としては、メールで、「日時と当日の同行者の確認」とともに、「店名、住所、連絡先」を記載するようにします。

接待当日の流れ

接待当日も、お店に着くまでの流れが重要になります。

先方へのリマインド

まず、接待当日には、先方へのリマインドを忘れずに行います。
電話もしくはメールにて、遅くとも午前中には一度連絡を入れましょう。

連絡を入れるときには、時間、お店の名前、場所を改めて伝えておくとスマートです。
お店には20分前には到着して最終確認をしておく
接待の時間が近づいてきたら、遅くとも20分前にはお店に到着しておきましょう。
先に到着したら、お店側とメニューやアレルギー、サービスの順番など、最終確認をしておきます。

手土産も預けておき、化粧室や喫煙所などの場所もチェックしておくと安心です。

先方をお出迎え

約束の時間の5分~10分前には、お店の入口で担当者、場合によっては一同でお出迎えします。

分かりにくい場所にある場合、ビルのエントランスや目印になる場所で待機しておくと良いでしょう。

席次の位置について

先方がお店に到着したら、上座に案内しましょう。

基本的には、お店の入口から最も遠い席、景色がよく見える席が上座になりますが、お店のレイアウト、お店の種類(和洋中)によっても異なります。

そのため、事前にお店に確認しておき、座席表を作成しておくとスムーズに進められるでしょう。

お会計はスマートに行う

食事が無事に終わったら、お会計を行います。
先方に気を遣わせないよう、和食なら〆のタイミング、洋食ならデザートのタイミングで席を外し、支払いを済ませましょう。

また、終盤までに帰る方法を聞いておくと、タクシーの手配が必要であれば同時に依頼できるので安心です。

お店を出た後の対応

お店を出るとき、用意した手土産を渡しましょう。
このとき、先方の役職が一番上の人から渡すのがマナーです。

そして、お見送りする場合、先方が見えなくなるまでお辞儀をしておくのが基本です。
先方が不慣れな場所なら、近隣の交通機関への道順などを事前に確認しておきましょう。

また、二次会は先方の都合や雰囲気に合わせて臨機応変に対応する必要があります。
直前で慌てないためにも、候補となるお店を2~3つほどピックアップしておくと安心です。

接待翌日のお礼

接待翌日には、先方に必ずお礼の連絡を入れます。
連絡を入れる際には、役職が上の人から順に連絡を入れるとベストです。

出社したらすぐ、電話かメールで「時間を取って頂いたお礼」と「料理や話の感想など、接待のエピソード」を添えて送ると良いでしょう。

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