タクシーに乗車する際の席次やマナー

ビジネスの現場では、上司やお客様と一緒にタクシーに乗ることもあるでしょう。

その際、なんとなく並んでいた順番で乗り込んでいけばいいやと安易に考えていませんか?仕事で使う社用車やタクシーに乗る際には、暗黙の了解としての席次が存在しており、配慮を怠ってしまうと「ビジネスマナーを知らないやつだ」と恥をかいてしまうこともあります。

そうならないためにも、最低限の席次は知っておく必要があるのです。

本記事では、タクシーに乗車する際の席次やマナーについて詳しく見ていきます。

タクシーの席次

タクシーに乗車する場合、

  1. 運転手の後ろ(右後方)
  2. 助手席の後ろ(左後方、扉のすぐそば)
  3. 後方の真ん中
  4. 助手席

といった4つのパターンが座る可能性のある場所です。最近はミニバンタクシー(ワゴンタクシー)という7人乗りのタクシーのように後部座席が2列になっているものもありますが、一般的なセダンタイプのタクシーでは4人までの乗車が限界でしょう。

ビジネスにおいてタクシーに乗車する際には、「運転手の後ろ」が一番偉い人が座る席(上座)とされています。

タクシー乗車の場合は運転手がいますので、運転手の後ろ、すなわち右後方に偉い人を座らせるのが正解です。

お客様がいらっしゃる場合、後方扉が開いたらまずその方を座らせるようにしましょう。また社内の人間だけでタクシーに乗る場合、上司をお客様と同様に運転手の後ろに座るのが正解となります。

ちなみにタクシーにおける下座は助手席となりますので、自分が目下にあたる場合には人数によっては自分が助手席に座る可能性があることを常に意識しておくようにしましょう。

何人で乗るかによって席次は変化する

タクシーの席次に関しては何人で乗車するかによって異なってきます。

ここからは、2~4人の場合におけるタクシー乗車時の席次について見ていきましょう。

ここでは自分が一番目下の人間にあたるとした場合の席次を想定しています。

2人の場合

2人でタクシーに乗車する場合、お客様または上司とも後部座席の奥(運転手の後ろ)に座ってもらうようにし、自分は助手席の後ろに座ります。

2人での乗車の際に助手席を使用することはありません。

3人の場合

3人でタクシーに乗車する場合、2人の場合と同様にまずはお客様や上司を後部座席の奥に座らせます。次に目上にあたる人を助手席の後ろに座ってもらうように配慮し、自分は後部座席の真ん中に座るのが一般的な席次です。

ただし急いでいたりする際には、自分が最後に乗る(助手席の後ろに座る)こともあります。

しかし3人の中に大柄な方がいる場合には、後部座席に3人座れないこともあると思います。

その際は、助手席の横に自分が座るようにします。先に目上の方を乗せた後で運転手に断りを入れてから助手席に乗り込みます。

また、同乗者に女性がいる場合には、過度な体の接触を避けるために助手席に乗ってもらうこともあります。

そのあたりは臨機応変に対応するのがベターです。

4人の場合

4人でタクシーに乗車する場合は、後部座席に3人、助手席に1人となります。

これまでの2人・3人での乗車と同様、まずはお客様や上司が後部座席の奥に、次に偉い方が助手席の後ろに、その次に偉い方が後部座席の真ん中に座るように配慮し、自分が助手席に乗るようにします。

なお、4人での乗車の際も女性がいる場合の席次については臨機応変に対応しましょう。

社内の人間だけが乗る社用車の場合には助手席が上座に

タクシーとは異なり、社用車に社内の人間だけが乗るようなケースでは最も広くスペースが使える助手席が上座となるため、目上の方を助手席に座らせるようにしましょう。

この場合、次に偉い人が運転手の後ろに座ります。あとは乗車人数に応じタクシー同様の席次になります。

タクシーに乗る際に席次以外に知っておきたいマナー

タクシー乗車に関して席次は最も重要かつ知っておくべきマナーのひとつですが、それ以外にも気を付けたいマナーがあります。

タクシーを止める・呼ぶのは目下の人の仕事

電話や配車アプリでタクシーを呼ぶ、また通りでタクシーを呼び止めるのは目下の人の仕事です。

時間帯や場所によってはすぐにタクシーが見つからないこともありますので、事前に電話や配車アプリを使って何時にタクシーが到着予定かを伝えることができれば「できるやつだ」と思われるに違いありません。

東京都内近郊で使用可能なおすすめの配車アプリとしては「GO」「S.RIDE」が人気です。

GO 対象地域

北海道、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、長野県、静岡県、岐阜県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、広島県、山口県、香川県、徳島県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県 など

S.RIDE 対象地域

東京都(23区・武蔵野市・三鷹市・西東京市・立川市・多摩市・稲城市・府中市・狛江市・東村山市・昭島市・国立市・国分寺市・調布市・小金井市・小平市・日野市・青梅市・あきる野市・羽村市・福生市・瑞穂町・八王子市・町田市・東久留米市の一部)、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、宮城県、石川県、愛知県、大阪府、宮崎県 など

 

目下の人が行き先を伝える

行き先については、目下の人間が運転手に伝える役目を担います。

ランドマークとなるような有名な施設などであれば目的地が正確に伝わりやすいものの、あまりなじみのない場所の場合は、住所を伝えたり道案内ができるようにしておく必要があります。

Google Mapなどを使って正確な場所をナビできるようにしておくと安心です。

目下の人が料金を払っておく

ビジネスシーンにおいては、タクシー料金を若い社員が支払っておくことが多いです。

支払いの際はスムーズに行い、できるだけ上司やクライアントに気を使わせないように配慮しましょう。

その際にはきちんと領収書を受け取って、経費処理のために保管しておきましょう。

大きな荷物がある場合にはトランクに積む

お客様や上司が大きな荷物を持っている場合には、社内に乗り込む前に「トランクを利用されますか?」と聞くようにして、利用する場合は運転手にトランクを使用する旨を伝えましょう。

また、後者の際には、料金の支払いを行う前にトランクを開けてもらうように運転手に伝え、支払いを行っている間に荷物を取り出せる状態にしておくと動きがスムーズです。

まとめ

タクシー乗車の際には、一般的なタクシーマナーに加えてビジネス特有の配慮が必要です。

お客様や上司と一緒かどうか、自分が序列として何番目に位置するのかをあらかじめ把握しておくことで、目上の人が不快にならないように対処することができます。

席次以外のマナーについてもきちんと対応できるようになれば、お客様や上司との信頼関係が高まり、ビジネスの場で好印象を与えることができます。

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