「アテンド」とは?ビジネスの現場で使われる馴染みのない用語を解説

ビジネスの現場では、時折耳慣れないカタカナ用語が飛び交います。特にIT業界やコンサル業界、マーケティング業界などでは、英語由来の言葉が多く使われ、それらの業界に縁のない人にとっては、まるで外国語を聞いているかのように感じることがあります。

カタカナ用語を知っていれば、ストレスが減り、ビジネスがスムーズに進むこともあるでしょう。ただし、実際に使う場合は、相手がその言葉を理解していることを前提にしないと、結局言い直しを求められることになります。

ここでは、「アテンド」をはじめとするビジネスの現場で使われる耳慣れない用語について解説します。

アテンドとは?

アテンドとは、「attend」のことで、「出席する」「付き添う」「世話をする」といった意味があります。ビジネスの現場で使われるアテンドは、出張や打ち合わせでの同行、接待や案内などの場面で用いられます。主に、クライアントや他の人と接する際、おもてなしを行うときに使われる言葉です。要するに、立場が上の人に対して使う言葉であり、自分自身に対して使う言葉ではありません。

例えば、「来週のプレゼンに私もアテンドさせていただいてもよろしいでしょうか?」や、「クライアントの〇〇さんのアテンドはお任せします」といった具合に使われます。この言葉は特定の業界だけで使われるわけではなく、様々な業界で用いられます。ただし、その言葉を使うのは、社内で先輩や上司が使っている場合に限りましょう。いきなり新入社員がカタカナ用語を使うと、「何を言っているのか?」と疑問に思われることがあるかもしれません。

アテンドと類似した意味で使われる言葉

アテンドに加えて、似た意味を持つ言葉がいくつか存在します。類似した言葉であっても、シチュエーションを誤ると恥ずかしい思いをすることがあるため、違いを把握しておくと良いでしょう。

アサイン

アサインとは、「assign」のことで、「任命する」「割り当てる」といった意味を持ちます。仕事の現場での使用例としては、担当者を割り当てたり、人員を確保する際に「アサインします」と言うことが多いです。部下を指導する立場にある人にとって、よく使われる言葉の一つです。

エスコート

エスコートとは、「escort」のことで、「付き添う」「世話をする」といった意味があります。

ビジネスでよく耳にするその他のカタカナ用語

アテンド以外にも、ビジネスの場でよく使われるカタカナ用語がたくさん存在します。ここでは、それらの言葉について正確な意味や使用方法を見ていきましょう。

ペルソナ

ペルソナとは「persona」のことで、マーケティングの現場でよく使われます。意味としては「架空の人物やサービス像のこと」で、例えば女性向けの商品販売を検討しているときに、「20代女性で独身、年収は300万、賃貸マンションに住み、平日は外食が主」といった架空の人物を想定し、どのような商品販売を行っていくのが適切かを考えるのに使われます。言葉としては、「この商品のペルソナは誰なのか?」といった使われ方が一般的です。

ジャストアイデア

ジャストアイデアとは「just idea」のことで、「その場で思い浮かんだ考え」のことを意味します。つまり、思い付きであるアイデアのことで、根拠は特にないものの、アイデアが枯渇しているようなときに「これはジャストアイデアなのですが、〇〇というのはどうでしょうか?」といった形で使われます。

イシュー

イシューとは「issue」のことで、「問題」「課題」といった意味を持ちます。ビジネス上の課題を表すのに、「このテーマのイシューは何だ」といったような形で使われます。

バッファ

バッファとは、「buffer」のことで、「余裕」「保存領域」などを意味します。元々はコンピューターにおけるデータの一時保管場所を意味する言葉でしたが、それがビジネスの場でも使われるようになりました。例えば、「この案件の納期はバッファを3日持たせてあります」といった具合に使います。時間や工数的な余裕を持たせたい場面などに使われるので覚えておきたい言葉です。

マイルストーン

マイルストーンとは「milestone」のことで、プロジェクトのある部分での到達点(チェックポイント)のことを言います。もともとの意味は道路や鉄道の標識のことで、1マイルごとに石を置いて目印にしたことに由来しています。ビジネスの現場では、「このプロジェクトのマイルストーンは次のように設定されています」といった具合に使用されます。

アジェンダ

アジェンダとは、「agenda」のことで、「議題」「目次」「予定表」を意味する言葉です。ビジネスの現場におけるアジェンダですが、会議やセミナーを開催する際の目次および議題を指すことがほとんどです。例えば、「事前にお手元にお配りしたアジェンダですが~」といった具合に使用します。

ローンチ

ローンチとは「launch」のことを言います。新商品やサービスのリリースの際に使われる用語で、ロケットの打ち上げなどに使われていた言葉です。例えば「この製品のローンチは令和〇年の5月を予定しています」といった具合に使われます。

ペンディング

ペンディングとは、「pending」のことで、「保留」「未決定」といった意味を持ちます。会議の際に決定できなかった事項を次回の会議まで持ち越すときや、案件を一時的にストップさせる時などに使います。例えば、「この議題はいったんペンディングにして次回にまた議論しましょう」とか、「このプロジェクトは、ほとぼりが冷めるまでペンディング扱いとします」といった具合に使います。

プライオリティ

プライオリティとは「priority」のことで、「優先順位」を意味します。ビジネス以外にも使うことは多いですが、例えば、「この案件におけるプライオリティは何なの?」といった具合に使われるのでよく耳にすることもあるでしょう。

アライアンス

アライアンスとは、「alliance」のことで、「連携」「同盟」といった意味を持ちます。一般的には他の企業との事業提携を行う際に「アライアンスを組む」といった使い方をすることが多いです。基本的にはどちらかが一方的に支配する形の事業提携(たとえばM&A)ではなく、お互いにメリットがある形で協力体制を取れるような関係の場合にアライアンスが使われます。

NR

NRとは「no return」の略で、外出先から直帰する際に使われる言葉です。ホワイトボードにはN/Rと記載されたりもします。例えば「今日はこのままNRとなります。お先に失礼します」といった形で使います。

リスクヘッジ

リスクヘッジとは、「risk hedge」のことで、損失や不測の事態に対して事前に対策を講じることを意味します。投資や事業活動において、リスクを分散させることで潜在的な損失を最小限に抑えるために行われます。例えば、「この投資ポートフォリオはリスクヘッジが十分に考慮されています」といった具合に使われます。

アウトソーシング

アウトソーシングとは、「outsourcing」のことで、業務を自社内ではなく、外部の専門業者に委託することを意味します。コスト削減や効率向上のために行われることが多く、例えば「この部分の業務はアウトソーシングして、専門家に任せることにしました」といった具合に使われます。

ブレスト

ブレストとは、「brainstorm」の略で、アイデアを出し合うことを指します。特に、新しいアイデアや解決策を求める際に行われることが多いです。「今日の会議ではブレストタイムを設けて、新しいアイデアを出し合いましょう」といった形で使われます。

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